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月間ブックレビュー 4   2017年4月 今月は何読んだ?  本を読まない学生が多い

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本を読まない学生が多い

電車の中で本を読んでいる学生にほとんど会うことはありません。

また、大学など仕事でいくことがありますが、講義までの時間帯、机に寝そべるようにして スマホでゲームをしている光景もよく目にします。

こんな学生に楽勝で就職させる社会もどうかと思います、と言うよりも無理かもしれませんね。考えることをやめているから・・・。

本を読むか読まないかで、人生も変わっていきます。

 

 

※このブログでは、ぼくが1ヶ月読んだ本を記録として残しています。

トップの9面画像は実際に手に取って読んだものを撮影しています。

 

1 揺れる欧州統合 英国離脱の衝撃

ブレクジッド、いわゆるイギリスのEU離脱について

イギリスを中心とした報道を見ることが多い中で

実際にイギリス国民やその周辺国家の人々はどのように感じているのか、丹念に

取材をしている。

活字も大きく大変読みやすい。

果たして英国のEU離脱の選挙は正しかったのか・・・。その答えは先にあるが

文中にはこうある。

国民投票直後の英国を訪れ、取材した感想をひとことで言うならば、離脱を支持した人たちの思いが予想以上に強く、また説得力のあるものだった  

と。

移民を受け入れたことによって、元から住んでいる英国在住の人々にも言い分がある。決して差別をするつもりはないのだが、日常の生活の中で、文化や習慣の違いからくる、怒りがこみ上げての結果だという声もある。

 

21世紀、まさかの分断の始まりは意外にも英国からであったと、いずれ歴史書に

書かれるのであろうか。 

2 サピエンス全史 上巻

ジャレド・ダイヤモンドの『銃・鉄・病原菌』以来の人類史を鳥瞰して

未来を予想している、と言って良いかわからないが

民族が誕生し、やがて人類として成長した時に、他の動物との知能の違いを

認識し、主従の関係ができる。

そして他の動物は家畜など、農業の道具や生活の糧となるわけだが、

徐々に「文明」が芽生えてくる。

他人同士が理解し合い、協力する過程の中で「虚構」と筆者は言っているが

誰が偉くて、従うべきなのか・・・

現代の社会の基盤とも言える国家や組織体がその姿を表す。

 

国家の礎は『帝国』と呼ばれ、支配と支配される側とで人類の関係がより現在のものに近づいてくる。

また、祈りの対象としての宗教が生まれ、また他地域との交易を果たすために

貨幣が作られていく・・・。

 

上巻はここまでだが

やがて宗教は超人間的な神とあらゆる人に仏性があると説く仏教など

根本的なあり方を問うことになる。

そして科学と資本主義が台頭したが、果たして人類は幸福になったのだろうか、と

筆者は問いかけ、または語りかける。

3 佐藤優の「公明党」論

敬虔なクリスチャンである佐藤優氏が、仏教を根本とした宗教法人創価学会と、それが支持する公明党について、その存在意義について語っている。

 

今や自民と公明の連立政権における公明党の立ち位置は自民1強と言われながらも、相次ぐ失言と辞任などで緩みがちな政権を維持する力屋台骨となっている。

 

その原点は大衆とともにとの結党の精神を今も守り続けていること、

そして特権階級だけのものや企業のための政党、労働者のものであった政党の間に 置き去りにされた民衆のために公明党があると福祉や教育政策から政治活動を始めたことにある。

 

どうしても宗教と政治がともに活動すると政教一致、また宗教が国家を支配するのでは、と思いがちで、本質を知らずに忌み嫌う傾向がある。

それは大きな誤解を招くと筆者は語る。

ちなみにドイツのメルケル首相の所属する党はキリスト教民主同盟であるが、

それにより反発することはないという。